Published “Redesigning the Self and Society,” Book written in Japanese in April 2017.
2017年4月に、EDAYA初となるアートブックをリリースしました。クラウドファンディングにて、186名の皆さんに応援をいただいて完成した本です。本をご希望の場合は、info@edaya-arts.comまでご連絡くださいませ。
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EDAYAの挑戦と学びの軌跡を、書き下ろしエッセイと写真で綴った、EDAYA初のアートブック。
エッセイには、代表山下の幼少期の話からEDAYAをフィリピン・山岳少数民族の仲間とEDAYAを立ち上げるまでのパーソナルジャーニーや、EDAYA流の伝統をデザインするプロセスや社会的インパクトの考え方、様々な文化・立場の人とプロジェクトを構築する中で気づいた実践知、日本の地方とフィリピンの地方を繋ぐというグローカルの視点から得られた体験知など、さらにはフィリピン・ルソン島北部の出稼ぎ鉱山労働者の暮らしの実態や、カリンガ族の伝統や竹楽器の現状調査の結果など、とても貴重な内容も綴られています。
また本書は、全ページフルカラー。掲載された多くの写真をパラパラとめくるだけでも、お楽しみいただけるようになっています。
世界を舞台に活動したいと思っている人や、これから海外で起業をしようと思っている人、伝統や文化を扱う仕事に就きたいと思っている人、自分なりの働き方や生き方を模索している人、新たな国際協力の在り方に関心のある人、日本の地域活性化をはじめとする地方と都市の構造に興味を持っている人などに、おすすめの1冊です。
きっと、ここから広がる世界のある1冊!です。
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【目次】
※序※
1. EDAYA事始め
※探求※
2. わたしがわたしを見つけるまで-24歳までの歩み-
3. わたしがわたしであるために-フィリピンで見つけたもの-
※挑戦※
4. 七転び八起き-EDAYA誕生までの軌跡-
5. 前へ、前へと走りながら-ブランド運営と販売の日々-
※対峙※
6. 道なき道の先の一期一会-カリンガの文化調査と記録作り-
7. Soul of Kalinga Music-EDAYA JOURNEY展 vol.1-
※進化※
8. つながりは、意外なところから-竹が導いた日本の地方訪問-
9. ものを大切に、ひとを大切に-ブランドの見直しとチーム作り-
※覚悟※
10. 「わたし」と「社会」のリ・デザイン-EDAYA JOURNEY展 vol.2-
※成長※
11. 鳥の目、虫の目、魚の目-東南アジア視察と美大研修と教育―
12. 未完成の完成-ここからがまた始まり-
【商品情報】
単行本(ソフトカバー): 208ページ
言語: 日本語
ISBN-13: 978-4-9909443-0-8
発売日: 2017/4/28
本体価格(税抜): 3000円
下記、初めて本をご購入いただいた方達へ向けて、著者の山下が書いたメッセージになります。本へ込めた思い、ぜひ汲み取っていただけましたら幸いです。
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1年半の制作期間の末、ようやく、ここまで来ることができました。本を手にとっていただけること、心より嬉しく思っています。今、私のできる全てを、詰め込むことができたと思います。こだわりすぎて、周りを翻弄させてしまったことには申し訳なく思いつつも、それでも妥協せずに作ることができました。
表紙左下には、デボス加工(紙が凹んでいる箇所です)で、カリンガ族のタトゥーのデザインを施しました。表紙と背のタイトルは金インク印刷となっています。さらに「粒感のある人生を送りたい」という本文の言葉にインスパイアされたというデザイナーさんが金インクの砂粒を散らしてくださいました。表紙の最初と最後を広げてみると、砂粒が連続しているのも、気に入っています。それでも比較的シンプルなデザインで、白の表紙を選んだのには理由があります。本文最終章のタイトルは「未完成の完成-ここからがまた始まり-」です。白のキャンバスに絵を描いていくように、ここからまた自分たちなりのEDAYAを描いていきたいという願いを込めました。EDAYAは今年で5周年を迎えますが、まだまだ、好奇心の向くままに、挑戦をし続けていきたいのです。
本の厚みなどのサイズ感や、紙の質感にもこだわりました。これからも、しばらくは変化をし続けるであろうEDAYAには、カチッとしたハードカバーよりも柔軟性を感じさせるソフトカバーの方が良いだろう、ということになりました。また、タイトルにある、「わたし」や「社会」のあり方を考えるような人生のタイミングでは、例えば旅をする人や、住む場所を変える人もいるかもしれないと思い、どこにでも気軽に持ち運びしやすい本を目指しました。カバーは、あえて付けていません。持ち運びの際にかさばらないということに加え、手にもなじみ、ひとりひとりの暮らしや生き方にもなじむ本になってほしいと思ったのです。それでも、読み切りの雑誌などよりは本らしく、手元に置いておいても存在感はあるようにしたいなと考え、ある程度の厚みは作ろうと決めました。それは親身になってくださった印刷所の方々と、紙の種類を試行錯誤することで実現することができました。
本文に使う写真のセレクションやレイアウトは、フィリピン側の意見も取り入れつつ、これでもかというほど、何度も何度も吟味しました。入稿直前まで、細かいところを議論し続け、納得のいくものができたと思っています。本文に至っては、最終的には3校までしていただきました。ここまで、自分の書いた文章と対峙し、細かいところまで考え抜いたのは、初めてのことでした。なお、初稿の完成度が自分としてはどうしても気に食わず、直しの原稿に大幅な変更を加えてしまったのですが、そのことでは、チームを大分困らせてもしまいました。それも今となってはいい思い出ですが。いい本を作るという信条のもと、チームが一丸となることができたことは、一生忘れられない経験です。
EDAYAの誇りともいえるような、大切な、大切な1冊を、この世の中に生み出すことができました。あとは、本を読んでくださる皆さまに、この本の未来は委ねたいと思います。ここから広がる世界があることを、心から願っています。
改めまして、ご購入本当にありがとうございました。
そして、これからのEDAYAのことも、どうぞよろしくお願いいたします。
2017年4月 EDAYA 山下彩香